三好醒山は西山貢のペンネームの一つで、落語、川柳、歌舞伎、江戸時代の話などを書くときに使っています。

  他に、石山満というペンネームもあり、こちらは、ワイン、絵画などについて書くときに使っています。

  「酒のペンクラブ」という会をやっており、毎月例会を開いて、日本酒を中心としてお酒に関する意見交換などを行っています。「ペンクラブ」という名前がついていますが、お酒の好きな方が集まっています。

  酒のペンクラブの機関誌『酒だより』を毎月発行しています。このホームページに、過去の『酒だより』を掲載しておりますのでご覧ください。

  『酒だより』の記事のうち、私が寄稿して連載している「落語と酒」「歌舞伎と酒」を抜き出して掲載しておりますので、興味のおありの方はご覧になってください。

 杖道という武道を稽古しています。稽古は東京では「東都日経杖道会」で、基本的には月曜と木曜の午後7時からです。佐倉では「佐倉杖道会」として、毎週土曜日の午前10時から佐倉市立南志津小学校の体育館で稽古をしていますので、興味のある方はご連絡ください。


ニュース

「落語と酒」「歌舞伎と酒」の転載開始

  『酒だより』に連載した「落語と酒」「歌舞伎と酒」の転載をはじめました。まだ全部ではありませんが、徐々に追加していきます。 『酒だより』そのものは、pdfの添付ができないのでまだ貼り付ける
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訪問者注意

頻繁にウェブサイトのニュースとイベントを訪問してくれる方たちへお知らせしましょう。ウェブサイトを常に最新の状態に保ち、訪問者が定期的にサイトに訪れてくれるようにします。読者に直接新しい記事を配信するた
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ウェブサイト開設

本日新しいウェブサイトを開設しました。  お酒と歌舞伎と落語、それに杖道についてごちゃごちゃと書いてあるサイトです。お暇つぶしにでもご覧ください。
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落語と酒

落語と酒⑥『長者番付』(うんつく酒)

 「長者番付」と言うと毎年発表される高額納税者公示制度や、米誌フォーブスの世界長者番付などを思い出す人も多いだろうが、落語となるとちょっとひとひねりしている。弥次郎兵衛、喜多八の「東海道中膝栗毛」に出てくるような登場人物の旅の途中での話である。本題に入る前にいろいろなエピソードを挿入していけば、長さを自由に調節できるので、噺家にとっては便利な咄である。 とある村に差し掛かって茶店に入った二人。酒を頼むがろくなのがない。「むらさめ」と刀のような名前の酒は、村を出るとすぐに醒めるからその名がついた。「のきさめ」「じきさめ」などはもっとひどい。近くに造り酒屋があると聞き、二人はそこを訪れる。 主人に
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落語と酒⑤『野ざらし』

『野ざらし』と言っても何のことかわからない人も多くなっているのではないだろうか。現代の日本社会で、人骨の野ざらしを見ることはまずないだろう。江戸時代にはよくあったそうで、隅田川に死体が流れてきたのを見た場合は川の中央に押し出して海に流れていくようにしていたという。人目につかない川岸に流れ着き、白骨化することは普通であったようだ。 この噺の内容は、中に出てくる歌(サイサイ節)がすべてを語っている。〽鐘が~ ボンとなりゃぁさ 上げ潮南風(みなみ)さ カラスがパッと出りゃ コラサノサ 骨(こつ)がある、サーイサイ」〽そのまた骨にさ 酒をばかけりゃさ 骨が服(べべ)きてコラサノサ 礼に来るサーイサイ〽
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落語と酒④『禁酒番屋』

酒の上での喧嘩はよくあることだが、武士の世界では刀を持っているだけに切りあいになることが多い。しかし、武士というものは刀を抜く以上自分の命をかける必要があった。切り捨てごめんといってもそれなりの理由がなければならない。ある武士が、走ってくる町人を追いかけてきた侍に「斬ってくれ」と頼まれるままに切り捨てたところ、その侍はいなくなってしまい、斬った理由を認められず死刑になったという例もある。ある藩で酒がもとでけんかがあり、1人が斬り殺され、斬った方は翌朝素面に戻ったところで切腹。1度に2人の家来を失ったお殿様は一切の禁酒を申し渡した。藩邸内に酒の持ち込まないよう見張る番屋ができ人呼んで「禁酒番屋」
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落語と酒③『ねぎまの殿様』

前回書いた『居酒屋』では、客が店に入っていくと小僧が「宮下へお掛けなさい」という場面がある。店の鴨居の一画に大神宮がお祭りしてあって、客は「大神宮様の下で宮下? 電車の停留所みたいなこと言いやがったな」となるが、ねぎまの殿様の場合は「大神宮様これに鎮座まします」と二拝二拍手一拝。この殿さまは家来1人を連れて雪見の途中で腹が減り、居酒屋へ入る。これが野駆けの途中で百姓家に入ると『目黒のさんま』になる。 『ねぎまの殿様』は先代の「お婆さんの今輔」といわれた5代目古今亭今輔が、よく演じた。雪の積もったのを見た殿様が、風流を求めて向島の雪を見に出掛ける。向島の長命寺には「いざさらば雪見に転ぶところまで
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落語と酒⑯『花見の仇討』

 だんだん暖かくなってきて、お花見が待ち遠しい季節となった。この月末ころが東京では見ごろだという。花見の落語はたくさんある。『長屋の花見』『あたま山』『花見酒』『花見小僧』『百年目』......。上野の寛永寺境内などで花見は行われたが、何といっても宮様がいらっしゃるお寺の中だけに、歌舞音曲はもちろん飲酒もご法度で、日暮れに入相の鐘が鳴ると門を閉めて追い出されてしまう。・入相をおつもりにする花の山・花盛り吹くより鐘は仇なり そこで8代将軍吉宗が、飛鳥山や隅田川の堤に桜を植えさせ、庶民が思う存分楽しめるようにした。隅田堤は細長いのでどうしても歩いて観る人が多くなる。そこで宴会などに人気があったのが
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落語と酒②  『居酒屋』

 先代の三代目三遊亭金馬がよくかけていた話である。「居酒屋も一刷毛塗ればバーとなり」という、たぶん金馬自作の川柳をまくらに、居酒屋に客が入っていくところから始まる。客と居酒屋の小僧との掛け合いが面白い。何ができるかと聞く客に「できますものはつゆはしらたらこぶあんこうのようなもの、ぶりにおいもにすだこでございますぴぇ~」と答える。客はさっぱり分からないと何度か言わせたあげく、「今言ったものなら何でもあります」と言う小僧に「じゃあその『ようなもの』というのをくれ」と注文。この場面は秀逸で人口に膾炙(かいしゃ)しており、1981年には森田芳光監督で『の・ようなもの』という題で映画もできている。 時代
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落語と酒①

落語と酒というテーマではすでに多くの本が出ている。ここでは、わたしが落語を見たり聞いたりしたときにふと思ったことや、逆に酒を飲みながら話題になったことなどを中心に、不定期に穴埋め代わりに書いていきたい。 『試し酒』 『酒だより』2009年10月号に掲載された藤川鉄馬会員の『お酒を飲むのは時間の無駄』というエッセイの中に、次のような話があった。 テキサスの大男がパブにやってきて、大声で言った。「アイリッシュは、皆、大酒飲みと聞いた。ここに500㌦ある。ギネスを10パイント(1パイントは570㍉㍑)、立て続けに飲んだ奴にはこの500㌦をあげるぞ」。誰も応じることはできなかった。1人の男は
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